ヘディングの練習|ロンド・ミニゲーム風
アメリカサッカー協会が10歳以下の子供のヘディングを禁止して話題になりましたが、10歳以下のプレーならボールが頭の高さまで浮くことは少ないので、そもそもヘディングの練習は必要ありません。(他にトレーニングすることはたくさんありますし)
ヘディングが必要になりはじめる年代(11歳~)向けの練習メニューを紹介します。中学・高校年代のWアップとしてもお試しください。
まず伝統的な、二人向かい合ってのヘディングの練習。
反復回数が多いので悪くはないかもしれませんが、「ヘディング」というより「頭に当てる」練習になってしまいます。
ジュニア年代では特に、動きながらのヘディング、相手が近くにいる状態でのヘディングに対する恐怖心を克服することが重要です。そのため、動きがあって、相手がいる状態で練習します。
ロンド風のヘディング練習
3対3+フリーマン2のハンドパス形式のロンドです。
【攻撃側】
- 数的優位をいかしてボールを保持
- ハンドパスを受けた選手はヘディングで味方にパス
- ヘディングのパスを受けた選手は手でキャッチ
【ディフェンス側】
- 手でボールを奪えば攻守交代
青1からのハンドパスを受けた青2はヘディングで味方につなぎます。
青1が投げたボールを青2がヘディングで青1に返すプレーが続くと、二人向かい合ってのヘディング練習と同じになってしまいます。
パスを受ける前に動く
青2は動きながらハンドパスを受けてヘディング。
パスした後に動く
青1はハンドパスの後、動いて青2からのヘディングをキャッチ。
3人目が関わる
青1のハンドパスを青2がヘディングで白2(フリーマン)にパス。
より良い練習にするために
ヘディングの練習にも「サッカーに必要な要素」をできるだけ多く取り入れましょう。サッカーに必要な要素とは次の4つです。
1.ボール
2.相手(と味方)
3.ゴール(方向性)
4.適切なスペース
詳細はこちらを参考にしてください。
「4対4のミニゲームはサッカーそのもの」はTiki-Takaスタイルの中でも最も高い評価をいただいております。是非ご覧ください。
ゴールを目指す
先のヘディングの練習に足りないものは何でしょうか?
「ボール」、「相手と味方」、「スペース」はあります。「ゴール」が足りないので追加してみます。
ボールを保持するチームはフリーマンを加えた数的優位をいかしながら、ゴールを目指します。ゴールラインをヘディングシュートで超えれば得点です。
青3からのハンドパス(センタリング)を青2が走り込んできてヘディング、ゴール。
ゲームを盛り上げる工夫
ゲームを盛り上げるちょっとした工夫はどのトレーニングにも必要です。この場合、以下のルールを追加してみてください。
- バスケットルールのドリブルを可にする
- ハンドパス⇒ヘディング⇒ヘディングでつないだ場合、1点
- ジャンプしながらのヘディングシュートが決まれば2点
- ダイビングヘッドでのシュートが決まれば3点
注意していただきたいこと
- ディフェンス側が手で相手ボールを奪う場合、ひじが頭・顔に当たらないように(ディフェンスは強引にボールを奪いにいかない)
- ディフェンス側が相手ボールを手ではなく「ヘディング」で奪うことも考えられますが、特に小学生では頭と頭がぶつかる可能性が高くなります
- 1人当たりのヘディングの回数が多くなるよう、人数は柔軟に対応してください。3対3+フリーマン1、2対2+フリーマン2、2対2+フリーマン1などでも可