ミニゲームでサッカーの走力・スタミナを手に入れる練習。走り込み不要
走り込みは必要ですか?
現代のサッカーでは、スター選手であっても基本的な走力は必要不可欠です。今現在(2014.7)、走ることを免除されているのは、世界中で1人。メッシだけです。
ジュニアからトッププロまで、高い技術をベースにしたハードワーク(走力)が、現代サッカーには求められているわけですが、その走力のトレーニングは、やはり走り込みですか?
練習が始まる前にグランド5週。
恒例のインターバル10本。
などなど。
特に高校サッカーでは、「冬の選手権に向けての追い込み」と称して、走り込むことが美談になることもあります。
試合に必要な持久力、スタミナを手に入れるために行う走り込みのトレーニングは、苦しさに耐える分、効果があるように思えてしまいます。実際、3km、5kmの記録を更新していくと、体力はついていると言えるのでしょう。
しかし、こうした走り込みは、実際のサッカーの動きとはかけ離れていて、それほど効果がないという意見もあります。
詳しくは「体力づくりの「走り込み」はサッカーのトレーニングに効果的なのか?」を参照してください。
私たちには、「走り込み派」と「走り込み不要派」のどちらが正しいか、分かりません。また検証するのも難しいでしょう。
ただ、一つ間違いのないことは、走り込みのトレーニングは、サッカーをしにきた選手にとっては「楽しくない」ということです。それが、どんなに科学的な根拠に基づいたトレーニングであっても、楽しくはありません。
「楽しくない」とは控え目な表現で、「つらいだけ」と言った方がいいかもしれません。
素走りするサッカー選手は、決して楽しんでいるようには見えないでしょう。いや、滝に打たれる苦行僧のように見えてしまいます。
Tiki-Takaスタイルでは、ボールを使わない走り込みの代わりに、ミニゲーム形式で、走り込むトレーニングを提案します。
走り込みの代わりのミニゲーム
~通称、走れ走れゲーム~
3対3または4対4のラインゴールのミニゲームを行います。
縦長のグリッドを設置し、ゴールラインの10-15mくらい前にもライン(点線)を設定します。
グリッドの大きさは対象の選手の年齢に合わせて調整してください。あまり大きすぎるとゲームにリアリティがなくなりますので、注意が必要です。
ラインゴールですので、ドリブルでゴールラインを越えれば得点です。
しかし、ゴールラインを越えた時に、チームメートが手前のラインを越えてないと、攻撃側の「サボリ」となり、得点は無効になります。
また、得点された時に、ディフェンス側が手前のラインまで戻ってないと、ディフェンス側の「サボリ」となり、攻撃側の得点は2点になります。
ディフェンス側が、2人戻ってないと、得点は3点になります。
このゲームでは、ボールや相手を追いかけた状態で、短い距離、長い距離をランダムに走ることになります。
また、走らないとコーチに怒鳴られるのではなく、チームメートからブーイングが起きるので、サボる選手はいないはずです。
1回のゲームの時間は5分程度で十分です。
3~4分休んで再開しましょう。
リーグ戦にして、下位チームは罰ゲームにして行えば、盛り上がって走る距離、強度も上がります。
このミニゲームであれば、選手は指導者を恨むことなく、たっぷり走ることができます。是非お試しください!