守備の連動|ジュニアでもできる、「連動」を意識するトレーニング方法
ジュニアの試合中にも「連動~」「連続!」って声がベンチから聞こえてくることがあります。
試合前に、作戦盤を使って「連動」した守備を説明することはできます。小学生にもわかるでしょう。では、作戦盤を使っての説明ではなく、トレーニングで学ぶにはどのような方法が効果的でしょうか?
守備の連動を練習するのは難しい
実際の試合を想定してフォーメーションを組んで、一つ一つ動きを確認するような戦術練習を行える恵まれたチームはごく少数でしょう。ほとんどのチームには時間、人、スペース、スタッフが足りないのが現状です。
またジュニア年代でそうした戦術の確認に使う時間は、決して優先順位が高くありません。
ここでは、3対3対3のポゼッションのトレーニングで、ディフェンスに焦点をあて、連動を意識する方法を紹介します。
パスコースを読めるようにして、守備で連動しやすくする
- 3人組(4人、5人でも可)を3つ作り、3色に分かれます
- 2色でポゼッション、1色がディフェンス。2色は自分と違う色にしかパスを出せません
- 攻守の交代は時間で行います
ポゼッションする側については、3対3対3のポゼッションで確認してください。
ポゼッション側は、「自分と違う色にしかパスを出せない」わけですから、ディフェンス側から見れば、次のパスコースが限定されています。パスコースは3つ(3人組の場合)しかなく、予測と対応が可能です。
賢い選手なら、チームメートに、ボール保持者を無視してパスコースを消すよう働きかけるでしょう。
しかし、これでは練習のための練習で、リアリティに欠けます。ボール保持者には、常にプレッシャーをかけるようにしましょう。
守備の連動の例
- 黄1が白1にパス
- 赤1は、白1から黄1へのパスコースを切りながら、白1へ寄せる
- それを見た赤2は黄2へ、赤3は黄3へのパスコースを消す
この状態であれば、ボール保持者へプレッシャーをかけながら、同時にパスコースも消しています。ポゼッション側がこのままなら、ディフェンス側がボールを奪うのは時間の問題でしょう。
しかし、ポゼッション側が、この程度で「はめられて」しまうようでは、まだまだポゼッションの能力を高める必要があると言わざるをえません。
ハメられてしまったら(パスコースを消されたら)、新たなパスコースを作らなければいけません。
この例では、最初に赤1にパスコースを消された黄1がポジションを取り直します。
- 黄1へのパスが通ってしまったら、赤1は白1へのパスコースを切りながら、黄1にプレッシャーをかけます。
- この赤1の動きに連動して、赤2,3は次にパスが出るであろう、白2,3へのパスコースを消します。
以下、繰り返し、繰り返し。
周囲を見て、頭を使いながら、厳しくボールを奪いく習慣を身につけて、マイボールの時間を増やしましょう。