3対1|ロンドをボール回しにしないために必要な3つのポイント
Tiki-Takaスタイルでは、基本中の基本。最も大切な基本練習、3対1の「ロンド」を紹介します。日本中で行われているであろう、「鳥かご」「ボール回し」ではなく、「ロンド」です。
設定
- マーカーを使って、グリッドを作ります。小学6年生で8m、中学3年生で10mくらいが目安
- スペースを限定せず「ボール回し」を行っているのを見かけることがありますが、必ず制限のあるスペースで行います
ルール
- 3人がボールを保持する
- ミスした選手がディフェンスになる
- 小学4年生くらいまでは、ディフェンスは時間で交代してもよい
- ボールがグリッドから出たら、予備のボールを使う
- コーチがボールを配給する(球拾いに時間を使わない)
「ロンド」と「ボール回し」の違い
「ロンド」と「ボール回し」の違いは次の3つのポイントを意識して徹底しているかどうか、です。
1.ディフェンスラインと同じ高さのポジション
「パスをもらえる所に動く」「顔を出す」
3対1や4対2を行う際に、指導者が必ず使う言葉ですが、もっと具体的に1歩踏みこんで、より有利なポジションを取る習慣を身につけましょう。
常に攻撃方向をイメージして、ファーストタッチでディフェンスラインを超えられるポジションが理想です。
低くても、高くてもダメ。ディフェンスと同じ高さを保ちます。
白2のポジションで見てみましょう。
ポジションが低いと、パスを受けてもディフェンスラインを超えられません。受けた瞬間、ディフェンスと正面で向き合わなければいけません。
ポジションが高いと、パスコースが狭くなってしまいます。
2.パスは受け手の「遠い足」「反対足」に出す
パスの出し手は、受け手が遠い方の足でコントロールできるように出します。
パスはグラウンダーで、強く。
遠い方の足にグラウンダーのボールを「ぶつける」ようなイメージです。
3.パスは「遠い足」「反対足」で受ける
2と同じことですが、パスの受け手は、可能な限り遠い方の足でコントロールします。
パスがずれてしまった場合も、可能であれば、体を開いて遠い方の足で受けるようにします。
この3つのポイントを、意識して、リズミカルにボールを動かします。
上記3つのポイントに絞って、バルサの試合を30分くらい観てみるのもおすすめです。
ロンドの基本は躾(しつけ)
この3つのポイントは非常に地味ですが、重要です。
小さい子の歯磨きと同じように、習慣になるまで躾けるつもりで指摘しましょう。
効果は、試合中のあらゆる場面で現れます。
例えば、ボールは保持しているが、サイドで狭い局面になってしまった場合、ロンドの基本を意識しない白1と白2では、この局面を打開するのは簡単ではないでしょう。
この局面を打開するのに必要なことは、1対1で相手を抜く技術ではありません。針の穴を通すような正確なパスでもなく、ロンドの基本が身についていれば十分なはずです。
ロンドは、体をほぐす程度の「ボール回し」ではなく、上図のような試合中の局面を打開するための練習です。
どのカテゴリーでも、定期的に、しつこく練習しましょう。