【体幹トレーニングの効果と実践メニュー】ボディバランスドームで美しいカラダを効率よくゲット
体幹トレーニングとは
体幹は胴体を意味し、体幹トレーニングは胴体の筋肉を刺激するエクササイズ
体幹トレーニングは文字どおり身体の体幹部を鍛えるエクササイズです。スポーツの競技能力アップや、ダイエットの効果が期待できる運動として紹介されています。
体幹とは胴体のこと。正確には上半身のうち頭と腕をのぞいた部位で胸や背中、お腹などをまとめて体幹とよびます。木の幹が枝をしっかりと支えるように、体幹は頭・腕・下半身を支える身体の中心部です。
体幹トレーニングの具体的なメニューによっては全身を使いますが、基本的には体幹の筋肉を刺激するのが目的です。体幹を左右にひねったり体幹の筋肉を伸び縮みさせて、体幹にある筋肉を鍛えるエクササイズが「体幹トレーニング」です。
体幹トレーニングが注目される理由はスポーツの競技能力アップや、ダイエット効果が期待できるからです。体幹を鍛える大切さは古くから知られていて、医療の分野やスポーツ科学でも取り組まれています。
また体幹を鍛える意義は古くから知られていたようです。体幹のトレーニングのはじまりはヨガに由来するといわれています。ヨガは紀元前からの歴史があるので、ヨガを「体幹を刺激する運動のひとつ」と考えれば、体幹トレーニングは長く取り組まれてきたエクササイズだといえます。
体幹トレーニングは身体の深部にある「インナーマッスル」を鍛えるエクササイズ
体幹トレーニングは身体の深部にあるインナーマッスルを刺激する運動です。体幹トレーニングも筋肉を刺激する意味では筋トレのひとつです。筋トレではなく「体幹トレーニング」というときには体幹の筋肉を以下の2つに分けて考えます。
・アウターマッスル(表層筋または浅層筋)
・インナーマッスル(深部筋)
「アウターマッスル」と「インナーマッスル」のちがいは簡単にいえば、アウターマッスルは動作のパワーに関係する筋肉で、インナーマッスルは動作の安定性に関わる筋肉といえます。
アウターマッスルとは身体の表面にある筋肉で、お腹でいえば腹直筋がアウターマッスルです。腹直筋が発達しているとシックス・パックといわれる6つに割れた腹筋になります。
お腹には腹直筋だけでなく腹横筋や腹斜筋といった筋肉があります。腹直筋よりも下の身体の深い場所にあるので、インナーマッスルといわれます。インナーマッスルは姿勢や動作を安定させる筋肉です。
たとえば走るときには全身の筋肉がはたらきます。身体の表面近くにあるアウターマッスルがはたらいて手足を前後にうごかして走ることができます。
手足をうごかすだけだとスムーズな走りにはなりません。走るためには全身のバランスが安定していることが前提です。頭や肩、腕、脚の微妙な動作をコントロールしたり、背骨を安定させて走る動作がなめらかになります。
微妙な動作をコントロールしたり背骨の支持を安定させるのがインナーマッスルのはたらきです。
体幹トレーニングでは普通の筋トレよりも「アウターマッスル」や「インナーマッスル」を分けて考える点を重視します。
体幹トレーニングは表層のアウターマッスルだけでなく深部のインナーマッスルが鍛えられるメニューが豊富である点は、通常の筋トレとは違いメニューの内容も変わります。
参照※アダルベール カパンジー「カラー版カパンジー機能解剖学III(3)脊椎・体幹・頭部 原著第6版」医歯薬出版, 2008
※高橋京子「カラリパヤット Kalarippayattuの諸相─南インド, ケーララ州におけるマーシャルアーツの実証的研究─」立命館産業社会論集 第42巻第2号, p85~107, 2006
※野村嶬・クリス ジャーメイ「骨格筋ハンドブック―機能解剖からエクササイズまで一目でわかる」南江堂, 2007
※「体幹深部筋と腰痛体幹トレーニングのキーポイント」ブックハウス・エイチディ, Sportsmedicine NO.153, 2013
体幹トレーニングで期待できる5つの効果(メリット)
画像出典:pixabay
【1】代謝量アップ|ダイエットを効果的にサポート
体幹トレーニングで筋肉量が増えるとダイエットの効率アップが期待できます。それは体幹トレーニングで身体の筋肉を刺激すれば、筋肉量がアップするからです。
※グラフ出典:糸川嘉則ほか「栄養学総論 改定第3版」南江堂, p141~164, 2006をもとに作成
身体の組織のなかで代謝量がもっとも高いのが筋肉です。筋肉の代謝量は脂肪と比べると約3倍高くなります(1日・体重1kgあたり)。
脂肪が減って筋肉が増えると今よりも3倍も「エネルギーを消費しやすい身体になる」というわけです。「筋肉量を増やすと太りにくくなる」といわれるのは、筋肉の代謝量が高いからです。
さらに体幹トレーニングは脂肪を減らす細胞「褐色脂肪細胞」のはたらきからもダイエット効果が注目されています。
身体には脂肪を「つくる」「分解する」「貯める(蓄積)」といった過程に関わる細胞があります。その細胞が「脂肪細胞」です。脂肪細胞が脂肪を多く貯めこむと肥満になります。
脂肪細胞には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類があり、2つの細胞はそれぞれ違う役割があります。
一般に「脂肪」とよばれるものは白色脂肪細胞です。使いきれなかった体内の余分なカロリーを貯めるので、肥満の原因になるといわれる細胞です。
これに対して同じ脂肪細胞でも褐色脂肪細胞は脂肪を「減らす」はたらきがあります。褐色脂肪細胞は脂肪を燃やしてエネルギーを消費します。脂肪を分解して熱をつくり、体温の調節などをしています。
最近まで褐色脂肪細胞は「乳児期に存在する細胞で、大人になると減ってくる」と考えられていました。
しかし成人でも首まわり〜肩甲骨付近に集中的に褐色脂肪細胞が存在するのが分かっています(注1)。また運動は褐色脂肪細胞を増やすという報告もあります(注2)。
肩甲骨や背中の筋肉も鍛えられる体幹トレーニングには「筋肉量の増加→代謝量アップ→太りにくい体質・エネルギー消費型の体質になる」だけでなく、「体幹部を刺激→褐色脂肪細胞のはたらき活発→脂肪の分解を促進する」という点からもダイエット効果が期待できます。
参照注1:大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所・京都大学 企画 情報部広報課 広報企画掛・国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 広報「褐色脂肪細胞においてエネルギー消費を促す新たなメカニズムを発見--からだの熱産生に褐色脂肪細胞のTRPV2チャネルが関与--」
注2:大野秀樹ほか「運動による白色脂肪細胞から褐色脂肪細胞への分化とその調節機構」杏林医学会雑誌43巻3号, p41~45, 2012
【2】姿勢がよくなる|腹筋のボディラインを美しく、ぽっこりお腹の解消も!
体幹の筋肉は姿勢を安定させる役割があります。体幹の筋肉が弱いと姿勢がみだれ、ボディラインの崩れにも影響がでます。
体幹の筋肉がしっかりはたらかずに姿勢がみだれると下腹部を突き出した姿勢になりやすいものです。たとえば猫背の人の場合は頭と下腹部が前方に突出して背中が丸まった姿勢になります。
また下腹部が突き出した「ぽっこりお腹」の人のなかには、体脂肪の問題ではなく「姿勢」がわるいために外見上「ぽっこりお腹」にみえる場合もあります。
美しい姿勢をキープするためには背骨が正しいラインを維持している必要があります。正常な背骨は首から腰にかけてS字状のラインを描いています。
骨を安定させるためには、体幹のインナーマッスルがはたらいて背骨の支持性・安定性を維持し、アウターマッスルに位置するグローバ ルシステム体幹全体(とくに背骨)の運動を調節しています。
体幹の筋肉をトレーニングして、正しい姿勢がみにつくと美しいボディラインを手に入れることも十分期待できます。
【3】体幹は競技能力アップのカギ|体幹トレーニングはあらゆるアスリートにおすすめ
体幹トレーニングはスポーツの競技能力アップにも有効なエクササイズです。それは体幹が全身のバランス調整や、手足の連鎖的な運動の中枢部としての役割をもっているからです。
体幹は背骨の運動によって重心の位置を精緻にコントロールしています。背骨は小さな骨が積み重なって1本の柱をつくっていて前後・左右に自由にうごかしたり、ひねり動作もできます。体幹の筋肉は背骨の自由な運動をサポートし、結果としてバランスを保持するための役割をもっています。
さらに支持性が安定した体幹と自由な背骨の運動は、頭・腕・下半身の安定した動作につながります。スポーツシーンで体軸の安定性が重視されますが、体軸とは体幹のこと。安定した体幹の機能がスポーツの競技能力を高めるカギになります。
たとえば投球動作では下半身のエネルギーを体幹・肩・上腕・前腕・指へと順番に伝えていきます。十分なエネルギーを指先からボールに伝えるためには、肩・腕と下半身をつなぐ体幹が安定しているのが不可欠です。
逆に体幹が不安定で頭が前方に突出した姿勢になると、後頭部にある筋群や首の筋肉(胸鎖乳突筋・僧帽筋)などの筋肉が過剰に緊張して、鎖骨および肩甲骨の位置や運動に好ましくない影響がでます。
体幹部の不安定さからくる姿勢不良は肩甲骨の運動にも異常をおこし、肩関節の正常なうごきがスムーズにできません。姿勢不良のまま肩の関節を使いつづけると肩の関節に負担がかかってケガするリスクも高くなります。
肩のうごきだけでなく、走る・蹴る・切り返しといった下半身の運動にも同じように体幹が重要なはたらきを担っています。
体幹を鍛えることはサッカーやゴルフ、水泳、マラソン、野球、バスケット、バレーなど、あらゆる競技シーンのパフォーマンスの向上につながります。
【4】肩こりや腰痛の予防・改善につながる
体幹トレーニングは腰痛や肩こりの予防の効果が期待できます。体幹の不安定さからくる首や肩の筋肉の過剰な緊張が継続すると血行不良をおこします。血行不良は筋肉の酸素不足や老廃物の蓄積につながり、肩こりをおこしやすくなります。
肩こりの原因は大きく以下の3つにわけて考えらます。
(1)筋肉に問題があるケース
(2)病気の症状として肩こりがでるケース
(3)精神的なストレスによって肩こりがでるケース
3つの原因のなかでもっとも多いといわれるのが、1番目の「筋肉に問題があるケース」とされます(注1)。肩こりの60%以上は、筋肉にまつわるトラブルだといわれています。
安定した体幹は正しい姿勢にも影響するので、後頭部にある筋群や首・肩の筋肉の緊張や負担を軽くし、結果的に肩こりの予防・改善の効果が期待できます。
また体幹は腰痛にも関係しています。腰痛の8割以上は原因がわからないといわれますが、腰痛症と体幹の筋力に注目する専門家も多く、たくさんの関連する論文が報告されています。
腰痛に悩む人の傾向には「腹筋・背筋の持久力」「背筋の瞬発力」が低下しているとも報告されています(注2)。腹筋や背筋はどれも体幹の筋肉です。
肩こりや腰痛の原因が筋肉にある場合は、体幹の筋肉を鍛える体幹トレーニングによって解消・予防効果が期待できます。
参照※注1:長尾光雄・遠藤徳雄・横田理・日本大学・遠藤整骨院「肩こりのアンケート調査と筋硬度との相関」計測自動制御学会東北支部 第268研修会資料No.286-6, p1~6, 2011
※注2:田中健一「大学女子バレーボール選手における腰痛と体幹筋力及び下肢の柔軟性の関係」関西臨床スポーツ医・科学研究会誌12, p37~39, 2003
【5】女性なら出産に向けた身体づくりにも|体幹トレーニングは骨盤の支持力アップにつながる
体幹の筋肉は妊娠中の腰痛予防や出産時にもはたらく筋肉です。妊娠中は大きなお腹を支えるために体幹の筋肉が必要ですし、分娩には骨盤のまわりの筋肉のはたらきが重要になります。
体幹の筋肉は骨盤の位置を安定させる役割があります。女性はもともと男性よりも筋肉量が少ないので、骨盤が不安定になりがちといわれます。体幹の筋肉を鍛えることは、出産の準備としても役立ちます。
ただし妊娠中は身体もデリケートです。時期・体調などによって運動が禁止される場合もあります。エクササイズは専門家の指導を受けながら適切な運動をするように心がけてください。
参照※平川善之ほか「体幹筋トレーニングによる姿勢安定化の検討 : 下部腹筋トレーニング前後での股関節周囲筋群の筋活動の比較」理学療法学34(Supplement_2), p157, 2007
※藤本鎮也ほか「体幹と理学療法」理学療法―臨床・研究・教育20, p7~14, 2013
※山㟢祐輔・萩野浩「体幹筋安定化トレーニングが身体運動に及ぼす影響について」 米子医学雑誌66, p57~63, 2015
※岡芳知・片桐秀樹「肥満・糖尿病の病態を解明するエネルギー代謝の最前線-ミトコンドリア・脂肪細胞の機能理解から臓器間神経ネットワークによる代謝調節まで(実験医学増刊 Vol. 27-7) 」羊土社, 2009
※山口彦賢「褐色脂肪幹細胞をターゲットにした生活習慣病の新規予防法・治療法の開発」健康医科学研究助成論文集第29回, p128~137, 2014
※森本昌宏「肩こりの臨床適切な診断と治療のために」近畿大学医学雑誌35(3-4), p151~156, 2010※加賀谷善教・大畑健太郎「腰痛発生機序からみた運動療法の選択」スポーツトレーニング科学6, 44~48, 2005
※松谷綾子ほか「妊婦の腰痛に関連する新しい評価指標 : 妊娠後期における前額面の姿勢と筋硬度の変化」甲南女子大学研究紀要. 看護学・リハビリテーション学編 創刊号, p73~80, 2007
※小林たつ子ほか 「表面筋電図からみた姿勢の違いによる骨盤底筋と腹直筋の活動に関する研究」山梨県立大学看護学部紀要10, p59-69, 2008
体幹トレーニングに器具がすすめられる理由
画像出典:pixabay
気軽だけど、アスリート並みにしっかり運動もできる
体幹トレーニングのメニューは豊富です。通常の体幹トレーニングは器具を使わずに自分の体重を負荷にエクササイズするメニューが中心です。しかし専用の器具を使うことでメニューのバリエーションを増やしたり、運動強度を自由に調整できます。
今回は体幹トレーニングの効果・継続を促す意味で、器具を使った体幹トレーニングに注目してみます。
たとえば背中の筋肉を鍛えるトレーニングのなかで、体重を利用したメニューに懸垂があります。
懸垂は背中の筋肉を刺激する優れたトレーニングですが、体重以上の負荷をかけるのは難しいです。そのためトレーニング上級者になるとほど、バーベルやダンベルを使ったメニューに取り組むようになります。
体幹トレーニング専用の器具は大きさも手頃なものが多く、大きなスペースは不要です。1人で持ち運びもできるので台所や寝室、リビングなど自宅のいろんなスペースでエクササイズできます。
価格もリーズナブルなのでトレーニング器具としては「お財布にも優しい」のが嬉しいです。
体幹トレーニングの器具はリーズナブルな価格で購入できますが、しっかり運動の効果を実感できるものもあります。器具の使い方を工夫すれば軽い運動から高強度の運動まで取り組めるので、身体レベルに合わせて負荷を調整できます。
ダイエットやボディラインを整えたいという健康志向の方のエクササイズはもちろん、活用次第では本格的なアスリート向けの器具としても応用できます。
遊び感覚で楽しめる
体幹トレーニングは重量を使った筋トレに比べると、シンプルな運動が多いので継続が難しいというデメリットがあります。
運動の効果は「いかに継続できるか」にかかっています。「飽き」はエクササイズの継続を断念させる大きな課題です。
とくに体幹トレーニングは特定の動作を数秒〜数十秒間キープしたり、動作もゆっくりしたメニューが中心です。刺激も少なく単純作業になりやすいので、飽きやすいのが難点です。
器具を使った体幹トレーニングは遊び感覚もあって、楽しんでエクササイズできるのが魅力です。
ボディバランスドームのメリット
画像出典:fungol公式ホームページ
不安定さが体幹の筋肉を刺激する
体幹を効率良く鍛えるための器具は種類も豊富。それぞれに特徴や使い方がありますが、ボディバランスドームをご紹介します(ボディバランスドームの商品詳細については公式ホームページをチェック!)。
ボディバランスドームは空気で膨らんだドーム型の器具です。ボディバランスドームのうえに座って上下にバウンドしたり、床から足をあげたりすると身体は不安定な状態になります。
ボディバランスドームが生み出す不安定さは、さまざまな体幹の筋肉を収縮させます。人間は不安定な状態にいるとバランスをとるために、いろいろな筋肉を使ってバランスを保とうとします。
身体はバランスを安定させようと腹部のインナーマッスルや、背中を支える脊柱起立筋などの筋肉がはたらきます。不安定な状態が体幹の筋肉を刺激し、体幹トレーニングを効率的にサポートしてくれます。
バランス機能アップを狙った独特の形状
ボディバランスドームにはバランス能力をアップさせる効果が期待できます。バランス機能は視覚や前庭(耳のなかにある器官)、末梢神経、脳が共同してはたらいて筋肉をはたらかせる複雑な運動です。
複雑な身体のシステムで維持されているバランス機能は、加齢とともに低下しやすいともいわれています。
ボディバランスドームに似た運動器具のなかには、バンラスボールやバンラスディスクといわれるものがあります。バランス器具を使ったトレーニングは学術的な研究のなかでも一定の効果が認められていて、医療・スポーツ・介護・フィットネスの分野でも積極的に活用されています。
ボディバランスドームは半球型のユニークな形をしています。バンラスボールやバンラスディスクのどちらの要素も含んだ中間的な形状が特徴です。
普段のトレーニングのなかにボディバランスドームを取り入れることで、体幹の筋肉をトレーニングするだけでなくバランス機能を向上させる効果が期待できます。
コアマッスルへの効果
ボディバランスドームは体幹の深いところにあるインナーマッスルを刺激する効果があります。
インナーマッスルは骨に近い深い場所にある筋肉で、身体を安定させたり、動作をスムーズにする筋肉です。インナーマッスルを効率よく刺激するためには、大きな動作よりも精密な動作が適しているといわれます。
ボディバランスドームは身体の不安定な状態を維持しようと深部のインナーマッスルが緻密にはたらきます。
イスの代わりに使って「ながら運動」もできる
ボディバランスドームに座っているだけでも身体は不安定な状態。体幹の筋肉は自然に収縮します。自宅でイスの代わりにボディバランスドームに座ると、とっても簡単な「ながら運動」もできます。
座りながらときどき上下に弾むようにバウンド運動すると、お腹や背中の筋肉がグッと収縮します。身体のバランスを取るために、体幹の筋肉がはたらいている証拠です。
「テレビをみながら」「読書をしながら」自宅での気軽なエクササイズとして、ボディバランスドーム利用するのもOK。ただしテレビや本に集中しすぎて、バランスを崩さないように注意してください。
安全面にも配慮された形状|子どもや高齢の方の使用にも安心
バランス機能の向上を狙った器具は、不安定な状態をつくるのが目的なのでバランスを崩してケガする危険があります。ボディバランスドームは床面が地面に固定されるので、安定しています。
使用する部分は不安定なアンバランス状態を生み出しますが、床面が固定されているのが従来のバランス器具とは異なります。
ドーム型の形状は不要なケガを防止する点でも意味があり、子どもや高齢の方にとっても利用しやすいよう配慮されています。
嬉しいトレーニングマニュアル付き
ボディバランスドームにはトレーニングマニュアル付きなので、初めて利用する人もすぐに活用できます。
体幹トレーニングは日々新しいものも生まれていて、やり方もさまざま。それぞれの運動メニューは刺激する筋肉が違っているので、正しいやり方をマスターする必要があります。
自分で器具を買ってきて何となくで真似してエクササイズしても「正しく筋肉が刺激されているかどうか」不安です。
しかしマニュアルがついていれば、それを見ながらフォームを確認できます。正しいフォームはトレーニングの効果を実現するためだけではなく、ケガの予防にも大切なポイント。マニュアル付きのサービスは自宅での正しいトレーニングを心強くバックアップしてくれます。
【ボディバランスドーム公式ホームページ】 参照
※寺本侑司 「姿勢教育におけるバランスボールの有用性の検討」愛知教育大学保健体育講座研究紀要No37, p77~79, 2012
※中谷敏昭・灘本雅一・森井博之「身体動揺に及ぼすバランスボール ・トレーニ ングの効果」体力科学50, p643~646, 2001
※千葉美幸ほか「バランスボール・バランスディスクを使った運動療法 が高齢者のバランス能力向上に効果的か」健康科学大学紀要 第8号, p87~95, 2012
※酒井康成ほか「バランスボール・バランスディスクを使った運動療法が高齢者のバランス能力向上に効果的か:第2報」健康科学大学紀要 第9号, p51~64, 2013
ボディバランスドームを使った体幹トレーニング応用編
画像出典:fungol公式ホームページ
プランク|ベーシックな体幹トレーニングのメニューを応用
プランクは体幹トレーニングの基本メニューのひとつ。腹直筋と腹横筋を鍛えるエクササイズです。腹直筋は腹部のアウターマッスルで「シックス・パック」といわれる割れた腹筋は腹直筋がトレーニングされている証拠です。
腹横筋は腹部のインナーマッスルで、お腹のまわりをコルセットのように取り巻く筋肉です。腹横筋を鍛えることで「美しい姿勢」や「ぽっこりお腹の解消」に有効といわれます。
プランクは体幹トレーニングのなかでも代表的なメニューですが、ボディバランスドームを使って応用を加えてチャレンジします。
プランクのやり方
画像:著者の自作
【1】腕立て伏せの姿勢になり、両足は足のつま先を立ててボディバランスドームの上に載せます。
【2】肩の下に肘が来るようにして床につき前腕で身体を支えます。
【3】お腹・お尻の穴を締めるように意識して、頭からお尻まで一直線になる姿勢をキープします。
30~60秒間キープし、1〜2分間ほど休憩を挟みながら3セットを目標にします。
ワンハンド&レッグレイズ・フロントブリッジ|姿勢の安定に必要な筋肉にスイッチを入れる
腹直筋と腹横筋を鍛えるエクササイズです。バランスを崩しやすいトレーニングで、体幹トレーニングのなかでも強度が高め。このエクササイズは競技レベルの高いアスリートにも取り組まれています。
画像:著者の自作
ワンハンド&レッグレイズ・フロントブリッジのやり方
【1】腕立て伏せの姿勢になり、両足は足のつま先を立ててボディバランスドームの上に載せます。
【2】腕立て伏せの姿勢から一直線になるように対角にある手足を伸ばします。
【3】左右それぞれ10秒間キープします。
左右10秒5回を目標にします。手足を伸ばすときに身体が左右に傾いたり、ねじれたりようにバランスをとりながら姿勢を保ちます。
フロントブリッジ・Knee to Elbow|難易度高めの体幹トレーニング
腹部の筋肉を中心に背筋・腕・下半身の筋肉も刺激される全身のエクササイズです。バランスを保つのが難しい分だけ体幹以外のさまざまな筋肉も使います。
フロントブリッジ・Knee to Elbowのやり方
画像:著者の自作
【1】腕立て伏せの姿勢から一直線になるように対角にある手足を伸ばします。身体がねじれたり左右に傾いたりしないようにバランスをとりながら姿勢を保ちます。
【2】対角にある手足をお腹の方向に引き寄せて、お腹の下で肘と膝がつくように曲げます。肘と膝がついたら手足を再び伸ばします。この動作を繰り返し行います。
左右交互に10回ずつ合計20回が目標です。1〜2分間ほど休憩を挟みながら3~5セットを目安します。バランスを崩しやすいのでスペースに注意してください
バックフルアップ|背中のトレーニングの王道
背中の筋肉のなかでも広背筋・脊柱起立筋を鍛えるエクササイズ。体幹の安定感を高めるトレーニングです。広背筋は逆三角形のボディラインに影響し、脊柱起立筋は姿勢の安定に作用します。
バックフルアップはオーソドックスな背中のトレーニングですが、ボディバランスドームを使うことで運動強度が高くなります。
バックフルアップのやり方
画像:著者の自作
【1】ボディバランスドームの上にうつ伏せになり、足を腰幅くらいに開きます。
【2】大の字に羽ばたくように手足を床から持ち上げます。胸〜股関節はボディバランスドームの上に置き、それ以外の部位が持ち上がっているのが理想です。30~60秒間キープします。
※無理をすると腰痛の原因になります。腰を反らせすぎないように注意してください。
30~60秒ほどキープし、1〜2分間ほど休憩を挟みながら3セットを目標にします。
ダイアゴナルバックブリッジ|ヒップアップと姿勢改善に!
お尻と背中を鍛えるエクササイズです。ヒップアップと姿勢に影響する筋肉を刺激する体幹トレーニング。バランスを安定させるのが難しいトレーニングですが、運動強度が高く「やった感」があるのでトレーニング効果を実感できます。
ダイアゴナルバックブリッジのやり方
画像:著者の自作
【1】足を伸ばしてボディバランスドームの上に座ります。両手は上半身の後ろにして、肩の真下に手が来るようにつきます。
【2】手で体重を支え鎖骨からくるぶしまで一直線になるように姿勢を整えます。
【3】姿勢が安定したら片腕を肩の高さまで前に持ち上げ、対角の脚を床から持ち上げます。
1回あたり3〜5秒間キープで、左右10~20回くり返します。1〜2分間ほど休憩を挟みながら3セットを目標にします。
まとめ(毎日できなくてもOK!まずは週に3回のトレーニング日をつくろう!)
画像出典:pixabay
体幹トレーニングの効果とボディバランスドームを使った5つの体幹トレーニングメニューをご紹介しました。体幹トレーニングは手軽なトレーニングですが、シンプルで地味な運動が多く挫折しがちです。
毎日やろう!と高い目標を立てると精神的にもストレスです。まずは2日に1回、週に3回のトレーニング日を計画してみてください。体幹トレーニングは短期効果を目指すより継続が大切です。
ボディバランスドームを利用することでメニューのバリエーションを増やすと、遊び感覚の楽しさもあり継続しやすくなります。
ダイエットや健康維持のためにボディバランスドームを使うのはもちろん、使い方次第では強度の高い本格的なトレーニングもできます。
今回ご紹介した体幹トレーニングは、一般的な体幹トレーニングのメニューをベースにボディバランスドームを使って少しだけ応用を加えたメニューです。トレーニングは量も大切ですがクオリティ(質)の高いエクササイズを目指すのもポイントです。
ベーシックな体幹トレーニングですが、ボディバランスドームを使うことで体幹トレーニングの強度がグッと高まります。ボディバランスドームに興味・関心があり、商品詳細についてもっとしりたい!という方は公式ホームページで確認・直接購入できます。