プライオメトリクス トレーニングで全身を使ったバネのある動きができる
プライオメトリクスとは?パーソナルトレーナーさんに聞いてみた
プライオメトリック(プライメトリクス)トレーニングとは何でしょうか?
専門の書籍を読んでもさっぱりわからないので、パーソナルトレーナの方に聞いてみました。
プライオメトリック(プライメトリクス)というのは、ジャンプなどの瞬間的なパワーを発揮させることで、筋肉の瞬発力を高めることをいいます。
例えば、陸上部の短距離選手でスタート時のダッシュ力を高めたいという場合、プライオメトリック(プライメトリクス)トレーニングをおこなうことで筋肉の瞬発力が上がり、スタート時のダッシュがはやくなるという効果があります。
トレーニング方法はどんなものがありますか?
ボックスジャンプ
一定の高さの箱や台にジャンプして飛び乗るトレーニングです。繰り返すことで下半身を中心とした速筋を鍛える効果があります。ジャンプボックス(プライオボックス)
効果:ジャンプ力・ダッシュ力の向上など
ジャンプを取り入れた腕立て伏せ(プッシュアップ)
通常の腕立て伏せ(プッシュアップ)とは異なり体を持ち上げる瞬間に勢いよく地面を押し上げた反動で地面から手を放します。体が地面から浮いた瞬間に手を叩くやり方が一般的です。慣れてきたら手を叩く回数を増やすなど、負荷を高めていくことができます。
効果:体幹が強くなる、腕の振りの強化など
プライオメトリック(プライメトリクス)をおこなう際の注意点はありますか?
プライオメトリック(プライメトリクス)トレーニングは瞬間的に力を出しますので、筋肉へ大きな負担がかかりますのでストレッチなどの準備運動を前もってしっかりおこないましょう。とくに冬などの寒い時期は体が冷えたままトレーニングを行うとヒザや肩などの関節をケガしてしまうこともありますので、じゅうぶん注意してください。
プライオメトリック(プライメトリクス)の効果を発揮するコツはありますか?
筋肉を休ませましょう。
筋肉というものは、使ったあとにきちんと休ませてあげないと強くなりません(パワーアップしません)。そのためには、気を付けてほしいポイントがあります。
トレーニング後の食事をしっかりとる
プライオメトリック(プライメトリクス)トレーニングはすごく疲れます。疲れた筋肉を強くするためには栄養を取ることが大事なので、トレーニングの後はしっかり食事をとってください。疲れたからといって何も食べずに寝てしまうと良くありません。
まいにちトレーニングをしない
プライオメトリック(プライメトリクス)トレーニングをおこなった次の日は筋肉痛になる場合があります。筋肉痛の状態でプライオメトリック(プライメトリクス)トレーニングをまいにち続けてしまうと筋肉を休ませることができにくくなりますので、肉離れなどのケガをしてしまいやすくなります。
1日ごと、2日ごとにトレーニングをおこなうなど、筋肉を休ませることに気を付けてみてください。
最後に
続けることが大事。
プライオメトリック(プライメトリクス)トレーニングをおこなうことで筋肉が少しずつ強くなりますので続けることが大事です。じっくりとあせらずに取り組むことで確実に成果がでますので、自己ベストが更新できるよう頑張ってみてください。
回答者:yuketz(パーソナルトレーナー歴2年)
プライオメトリックトレーニングの誤解と注意事項
プライオメトリックトレーニングは十分な脚力のない選手は行ってはならないと、言われてきました。「スクワットで体重の2倍の重さを上げなければいけない」などと注意されます。
しかし、こうした主張には根拠がなく、間違ったまま広まってしまったとのことです。(「ファンクショナルトレーニング」(大修館書店))
関節ではなく筋で衝撃を吸収
ただし、ジャンプや着地の方法を正しく認識する必要があります。
ジャンプと着地は、腕や臀部を使って力強くジャンプし、柔らかく着地します。関節ではなく筋を使って着地の衝撃を吸収してください。
着地は柔らかければ柔らかいほど良いとされています。
柔らかい着地ができないと衝撃は吸収できないので、トレーニングの目的を果たせないばかりか、ケガの原因にもなります。
まずは着地の練習から始めてください。