横断幕の生地・素材に関する基礎知識
横断幕の生地は2種類に大別
横断幕の作成に使われる生地は「布系」と「塩ビ系」があります。「布系」はポリエステルで、代表的なのが「トロマット」。「塩ビ系」は「ターポリン」が一般的。
横断幕生地・布系の特徴
- シワになりにくい
- 小さくたためるので、取り扱いが容易
- 洗濯できる
横断幕生地・塩ビ系の特徴
- 耐久性に優れる
- 印刷がキレイ
- 折り畳めないので巻いて保管
布系(ポリエステル)の種類
トロマット
しっかりとした質感。透けにくいので横断幕向きです。畳んでもシワになりにくいので、大きな横断幕でも、取り扱いに困りません。
トロマットは、展示会や就職セミナーなどで見かけるオリジナルのテーブルクロス、椅子カバーなどにも使えます。
よく似た生地に「ポンジ」「トロピカル」がありますが、トロマットはポンジ、トロピカルより生地が厚く、丈夫です。
ポンジ
テトロンポンジの略で、通称ポンジ。生地は軽く、薄いので透けて見えます。裏側から見ても印刷が見えるので、のぼりの視認性が高まります。
安価なため、大量に制作することが多いのぼり旗の定番生地ですが、耐久性には難があります。
屋外で常設した場合は、3~6か月を目安に交換した方がいいでしょう。のぼりの汚れ、傷みはお店の印象も悪くしてしまいます。
トロピカル
のぼり旗の耐久性を上げたい時は、ポンジの2倍くらい厚いトロピカルを使うことがあります。のぼり以外では、タペストリーや屋内用の横断幕にも。屋外用の横断幕としては、やや耐久性が足りません。
テトロンツイル
のぼりと違って裏抜けしないため、団旗や社旗に適しています。濃い目の色がきれいに印刷されます。
その他の布系生地(横断幕ではあまり使われない)
サテン
パーティーなどフォーマルなドレスによく使われる生地。メタリック調で光沢感ある仕上がりになります。
スウェード
繊維が高密度で編まれているため、耐久性の高い生地。長期屋外用。
塩ビ系の種類
ターポリン
ターポリンは、ポリエステルやナイロンなどの布や織物の両面に、塩ビ樹脂を塗布させた生地です。PVC加工(ポリ塩化ビニル樹脂加工)された合成皮革もターポリンと呼ぶことがあります。
日焼け、色あせに強く、耐久性もあるため、一般的な横断幕には最適な生地です。
遮光ターポリン
中間に黒色の生地が入っているため、光を通しません。そのため、印刷が裏写りせず、両面印刷が可能です。
メッシュターポリン
横断幕を屋外で常設する場合は、風の影響を考慮しなければいけません。風が抜けないと、横断幕への負荷が高まり、丈夫なターポリンでも破れてしまうことがあります。 さらに、横断幕を取り付けたネット、フェンスなどにも影響があります。
メッシュターポリンは、生地に穴があるため、普通のターポリンと比較すると、印刷の色が薄く感じることがあります。
グロスターポリン
グロスターポリンは光沢が強く写真などがきれいに印刷されます。飲食店の料理や人のアップなど、写真画像が多い場合におすすめ。
マットターポリン
マットターポリンは風合いをおさえたシックな仕上がりとなります。
吸着ターポリン
「貼れる」のが特徴。裏面が吸盤のようになっており、剥がしても糊が残りません。何度でも貼って剥がせます。耐久性については、貼る面の素材や状態によって変わり、案外すぐ剥がれたりします。マグネットではありませんので、車などには使えません。