【初心者向け】狙った所に投げられる!野球ボールの正しい投げ方解説
昔から息子とキャッチボールをする風景は、理想的な親子像の一つではないでしょうか。
しかし、子供の頃に野球の経験がない方にとっては、少し不安があるかもしれません。
「お父さん、どこ投げてんの?」とか、
「・・・友達とやるからもういいわ」とか、言われたくないですよね・・・
そこで今回は、野球初心者の方向けにボールの正しい投げ方をご紹介します。
正しい投げ方さえ体得して練習すれば、野球をやったことがなくても速く強いボールが投げられたり、狙った所にコントロールすることができるようになります。
是非この記事を参考にしていただき、ボールの投げ方をこっそり練習して、息子さんにカッコいい父親の姿を見せてあげてください!
1 野球ボールの形とボールの握り方
1-1 野球ボールは硬式と軟式がある
野球のボールは、大きく分けて硬式と軟式の2種類があります。
①硬式球(硬球)
硬式野球で使用されるボールです。コルクやゴムの芯に糸を巻き付け、それを牛革で覆って縫い合わせて作られています。硬球というだけあって非常に硬く、速いボールが身体に当たると骨折などの怪我をする場合があります。
②軟式球(軟球)
軟式野球で使用されるボールです。表面の素材はゴムでできており、中は空洞になっています。また、表面は同じゴム製でありながら中に硬式球と同じような充填物が入った、硬球と軟球の間のようなH号(準硬球)もあります。いずれにも表面には硬球の縫い目を模した「ヤマ」と呼ばれる凹凸があります。ゴム製ですが、速いボールが身体に当たるとけっこう痛いです。
1-2 ボールは親指、人差し指、中指の3本で握る
ボールを投げる際に、まず大事なのはボールの握り方です。
- 野球の場合、ボールは親指、人差し指、中指の3本の指で握ります
- ボールに手のひらを付けないように握り、人差し指と中指の間は指1本分程開けます
- 人差し指と中指は、指の腹をボールの縫い目(ヤマ)の上に引っ掛けるようにします
- 親指は指の腹ではなく、指の側面(人差し指側)をボールに付けるようにします
- 薬指と小指は軽く曲げてボールに添えます
2 上半身を使ってボールを投げる
ボールを正しく握れたら、次は上半身を使ってボールを投げてみましょう。ボールは全身を使って投げますが、一度にすべて覚えるのは難しいので、まず上半身の動きから覚えます。
2-1 前向き投げ
- 投げる方向にまっすぐ向いて立ちます
- 肘を投げる方向に向けながら肩より少し高い位置まで上げます(図1)
- 腕を伸ばしながら振り下ろし、腕が伸び切る所でボールを放します(図2)
- ボールを放す位置を変えて何度も投げ、狙った所に投げられるようにしましょう
2-2 横向き投げ
- 投げる方向にボールを持っていない方の腕が向くようにして横向きに立ちます
- 足は肩幅よりも広く開き、ボールを持っていない腕を投げる方向に伸ばします(図3)
- ボールを持っている方の腕の肘を肩より少し高い位置まで上げます(図3)
- 腰を回転させながら、ボールを持っている方の腕の肘を投げる方向に向けていきます(図4)
- そのまま腕を伸ばしながら振り下ろし、腕が伸び切る所でボールを放します
3 上半身と下半身を連動させて全身でボールを投げる
上半身と下半身を連動させて全身でボールを投げてみましょう。ボールは手で投げるので、上半身の動きに意識が傾きがちですが、速く強いボールを投げるためには、上半身だけでなく下半身の力を効率よくボールに伝えることが必要です。
3-1 足の運び方
- ボールを持っている手側の足(軸足)を投げる方向に一歩踏み出します(図5)
- 踏み出した時、足の側面(土踏まず側)が投げる方向に向くようにします
- 反対側の足を上げて、軸足一本で立ちます(自然に体が横を向きます)(図6)
- 上げた足を投げる方向に大きく踏み出します(図7)
- 踏み出した足のつま先を投げる方向に向くようにします
- 軸足を地面から離して反対の足1本で立ちます(図8)
3-2 上半身と下半身を連動させて投げる
- ボールを握った手を反対の手で隠すように体の前で構えます(図9)
- そのまま軸足の反対側の足を上げて、軸足一本で立ちます(図10)
- 足を前方に大きく踏み出すタイミングで両手をそれぞれ左右に開いていきます(図11)
- 踏み出した足が着地したら上半身(腰)を回転させ、ボールを持っている方の手の肘を投げる方向に向けていきます(図12)
- そのまま腕を伸ばしながら振り下ろし、腕が伸び切る所でボールを放します(図13)
- 振り下ろした腕は反対側の脇の方へ(図14)
- 投げ終わったら軸足を地面から離して反対の足1本で立ちます(図15)
4 ボールを投げる時の3つの注意点
①ボールは下に向けて持つ
ボールを投げる時は、ボールを下に向けて持ちます。野球経験のない方はボールを上に向けて持ってしまいがちですが、それでは上に押し出すような投げ方になってしまい、腕をスムーズに振ることができず、遠くへ投げることができません。投げる前はボールを下に向けていても、正しいフォームで投げるとボールが手から離れる瞬間に必ずボールは投げる方向を向きます。
②軸足に体重を乗せてから投げる
しっかりと軸足に体重を乗せてから投げることを意識します。速く強いボールをより遠くに投げようと、上半身の筋力を鍛えてもあまり効果はありません。下半身と上半身を連動させて、全身の力をボールに効率よく伝えることが重要です。そのためには、投球中、軸足1本で立つ状態を2秒くらいキープしてから投げるようにしましょう。
下の動画では、元巨人のエース桑田真澄さんがとても分かりやすく説明されています。
③徐々に投げる距離を長くしていく(いきなり遠くに投げようとしない)
遠くに投げたい時も、いきなり長い距離を投げようとせずに近い距離から徐々に投げる距離を長くしていくようにします。いきなり遠くに投げようとすると、フォームが崩れてしまいます。まずは近い距離から始め、正しいフォームを維持したまま徐々に距離を長くしていくようにしましょう。
まとめ
野球ボールを狙った所に投げるためには、正しい投げ方で投げる必要があります。
正しい投げ方で投げるには、
- ボールの握り方
- 上半身の使い方
- 上半身と下半身の連動させ方
この3つが重要です。
是非、正しい投げ方を練習してお子さんにも投げ方を教えてあげてください。
そして親子で楽しくキャッチボールしてくださいね!