ゼロ地点に立ち返るための瞑想
瞑想によって内面がお掃除されるような感覚に
私は、日常的に瞑想を行っています。
「ゼロ地点に立ち返ること」「とらわれを外すこと」を目標として行っています。
疲れてやらずに寝てしまうこともありますが、瞑想してから眠りにつくようにすると、次の日とても気分がいいですよ。まるで自分の内面をお掃除されるような感覚になります。
心が健康でなくなったサイン
私は現在、自分のライター業、HP制作業の傍ら、システム開発業を営む主人の仕事を手伝っております。去年まで勤務していた英会話スクールを退職し、今年から在宅で仕事をしています。
結婚後、私は経理や税務もずっと手伝ってきましたので、常に多くのことに忙殺されながら生きてきました。そこに子育ても加わり、日々ストレスを感じながらやってきたわけです。
そんなストレスのある生活を送るうちに、私は次第に、他人からの言葉を良くとらえることが出来なくなってきました。何か、攻められているような、悪口を言われているような気持ちになり、時には「この人の本音は真逆に違いない」「嘘をついているに違いない」と疑いで心がいっぱいになる時も。友達の言葉を誤解して傷つき、夜眠れなくなってしまう時もありました。
今思うと、心が健康ではなくなったサインだったのでしょう。
しかし、私は瞑想をすることで、不必要なものを「手放す」ことが出来るようになりました。
今では、「今やるべきこと」を悟り、それに全力投球できるようになりました。
瞑想を持ったきっかけは、外国人の友達が息子の中学受験で仏教高をすすたから
私が瞑想に興味を持ったきっかけは、2つあります。
一つ目は多くのアメリカ人から、Meditation(瞑想、禅)の素晴らしさを説かれたことでした。
私は去年まで、英会話スクールに勤務し多くの外国人と働いておりました。
そのころ、私の息子が中学受験にさしかかり、私も志望校を見学に行ったりと忙しくなったので、自然と職場での話題も子どもの受験のことになりました。
今考えると面白いのですが、私は、息子の志望校や日本の受験事情のことを、一生懸命外国人たちに話して聞かせていたわけです。たいてい、
「日本の受験文化!」
「クレイジー」
「It`s insane.(それはおかしい)」
などと悪く言われましたが、唯一彼らの食いつきが良かったのは、うちの息子が仏教の学校を受験しようと思っていると話した時でした。
息子の第一志望の学校は仏教校で、座禅を組ませる授業もあるところでした。座禅の目的ややり方もしっかりと指導することを、学校の説明会で聞いてきた私は、その体験談を外国人達にしました。
すると、アメリカ人たちがものすごく良い反応を見せてきたのです。彼らが口々に言ったのは、次のようなことでした。
- ・アメリカではMeditation(禅)はものすごく流行っている。
- ・成功者ほど積極的に行っている。
- ・スティーブ・ジョブズも行っていたのは有名な話。
- ・自分が(または自分の家族が)参加していたのは、〇〇ワークショップだ。
そして、「あなたは息子を、その禅の学校に絶対入れるべきだ。」とまで言われたのです!
結果的に息子は、その仏教の学校に入学しました。
息子は月に一回の座禅で、雑念を取り払う境地を体得
息子の学校では、本山に座禅を組みに行く研修旅行が年に一回くらいあります。授業としての座禅は月に一度あるかないかです。その代わり、毎週土曜日朝7時から有志の座禅会があり、多くの先生方、生徒が参加しています。
残念ながら息子は、この早朝座禅は熱心ではありません。(起きられないので)しかし、時々座禅は組んでいます。彼曰く、無になり雑念を取り払う境地は体得しているそうです。
母親の私から見ても、雑念を取り払い今やるべきことに集中する(学校の教育方針でもある)のは、14歳ではありますが出来ている様子です。定期試験前の勉強の様子から、そう感じます。
先生方によると、難関大学に合格した先輩達の中には早朝座禅を大事にしていた方が多かったそうです。
「無」はMuでも通じる?
二つ目は、瞑想の意義、のような英文をボランティアで翻訳した時に、瞑想の素晴らしさに気付かされたことです。
瞑想して無の境地にいたる、といった文章を完璧な英語に訳すために、バイリンガルの友達に力を借りた時でした。
無の境地にいたる、の「無」を英訳しようとした時、
「Innocentでもいいけど、分かるネイティブには“Mu”でも通じるよ。」と、そのお友達に言われました。「Meditation(瞑想)」も、“Zen”でも通じると。
この時私達が訳していた英文は、自分を無にして様々なとらわれを外して、本当の自分の核心部分に出会っていこうというガイダンスだったのですが、私はこの体験を通して、「無」になる境地の素晴らしさを逆輸入したかのような感覚がありました。“無”になることに西洋文化の方がこんなに理解を持っていることも驚きでしたが、私は仏前で心落ち着かせる行為は単なる“礼儀”“たしなみ”だと思っていたため、禅で無になることを通して自分が良くなっていくという発想が、私にとって目からウロコだったのです。
無になるってすごいな!
本当の自分を見つめるってすごいな!
これは私の個人的意見ですが、日本人には「無」になるという境地を慕う世界があると思います。京都や奈良の仏像が無の境地で座している姿に感動をおぼえるから、外国人だけでなく多くの日本人が参拝するのだと思います。弥勒菩薩像の、あの姿も瞑想をしているのだそうです。このように日本人には、文化的に瞑想をする姿に対する敬意があるのだと思うのですが、そんな日本人に対する自己評価が、少し上がった体験でした。
以上、長々と書いてしまいましたが、これら二つが私が瞑想を始めたきっかけなのです。
私が瞑想をおすすめする理由
瞑想の一番の恩恵は、「生きているだけで感謝」というゼロ地点に立ち返れることです。
現代人、特に忙しい日本人は、こんな境地に滅多に立ち返れないのですよ。
スキルアップもしないといけないし、グッズも揃えなきゃいけないし、人脈も築かなきゃ。
あー、忙しい。
何からやればいいの(泣)?
こんな感じの人が多いのではないでしょうか。
しかし瞑想には、一旦私たちのとらわれを全て外し、リセットしてくれる効果があります。仕事も何もかも忘れて、心臓の鼓動を感じてみる。
生きていることに感謝。この地点にもう一度立ち返ることが出来るのです。
息子から習った禅宗のやり方も紹介します。結構、参考にしました。
何も考えない。
何も思わないことで、
普段からの妄想や思考を止めて、自分の心を整える事が禅の目標。
まずは形から。
背筋をのばし、顔を前に向けて45度下に目をおろす。
このように形を整えることで、こころを整える。
本来は然るべき足の組み方がある禅宗ですが、
私は身体が固いため出来ないので、あぐらでやっています。それでも良いのです。
私はベッドの上で、お風呂に入った後にやります。
静かな夜の時間にやると決めています。
あぐらをかいて、じっと自分の内面を見つめて、本質を見つめて、
感謝でいっぱいになって、幸福感であたたかくなって
その幸せを家族や友達に分けてあげたいような気持ちに溢れたら、おしまい。
それが私の瞑想スタイルです。
ゼロ地点を持っている人間は幸せだと思うのです。
人間は、もっともっと向上しようと思う生き物ですが、
いつの間にかゼロ地点を、物質的な向上、社会的な向上とともに高くスライドさせてしまうのです。
そうすると、なかなか満足できなくなってくる。
そんな時瞑想をして、もう一度、
「生きているだけで感謝」
という、最も根本的な感謝に立ち返って見るのです。
これは、本当にこころを軽くしてくれます。
そして、無理に成果を求める人生から、本当に好きなことを出来て幸せな人生へと
一日の意味あいを変えてくれるのです。
瞑想がもたらした素晴らしい効果
瞑想をするようになってからの、私の変化を書き出してみます。
- ・人と比べなくなった。人に劣等感を感じたら、その人の素晴らしいところを100%客観的に見つめて味わって、感心することにした。
- ・無理に笑わず、充電モードの時は自然体でいるようになった。
- ・ケチ、節約を素晴らしいと思うようになった。
- ・新鮮な食材を買うとき、何とも言えない幸福感を覚えるようになった。
私が特に皆様におすすめしたいのは、所有物に感謝することです。以前の私は、手帳、文房具、洗剤、調味料などを無駄に買いだめしていました。
しかし、瞑想をするようになってから私は、「私はもう既に持っているんだ」という概念を持つようになりました。例えばノートが欲しい時、途中のノートを集めて見たら10冊も持っていたり、
調味料を買い足さなきゃと思っていたら、生姜とだしだけで済んでしまったり。「持っていない」が「もう既にある」に代わる経験が増えました。
そして、食材を買うときに感謝することです。
私達は食材自給自足はほぼ出来ないので、スーパーで旬の新鮮な食材を買いますよね。何気ない食材の調達も、実は感謝に溢れる恵み深い時間だと感じるようになりました。新鮮な食材を買える喜び、生を繋げることが出来る喜びを、おもいきり感じるようになったのです。
このように、私にとって瞑想とは、
- 自分自身を見つめること
- とらわれを外すこと
- そして、生きていることに感謝することです。
私は瞑想によって、このような素晴らしいゼロ地点を設けることができました。
これからも日々そこに立ち返りながら、感謝に溢れる人生を目指していきたいと思います。
tcnacom(椎名妙子)
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