瞑想で自分を変える方法|失敗に学ぶ|効果的で簡単なやり方&コツ
瞑想のすすめ
日々の売り上げがとても心配です。
朝起きて最初に考えることが「会社の売り上げ」ならまだいい方で、売り上げのことを考えている夢で起きることがあります。
1週間単位で、ひどい時は1日単位で昨対比の売り上げをチェック。そんな短期の比較には何の意味もないことは、十分わかっているのに、です。
業績はそんなに悪いわけでもないのですが、数字をチェックして不安を感じてしまいます・・・
そんな不安定で自信を持てない自分を何とかしたい。
私はそういう気持ちで、3年前に一度挫折した瞑想に再チャレンジすることにしました。
結局、瞑想を続けるには自分にあった方法を見つけるしかありません。私がどのような方法で今回は成功したのか、紹介します。
瞑想についての情報収集段階の方、始めたけどなかなか続けられなくて困っている方の参考になれば嬉しいです。
*ちなみにこれはZenフォーム。座るだけで自然に背筋が伸びます。瞑想には欠かせません。
あなたが瞑想に興味を持ったきっかけは何でしょうか?
IT系の方なら、グーグルが社内でマインドフルネスをプログラム化して瞑想を取り入れて成功しているから。あるいはスティーブ・ジョブズもやってたから、かもしれませんね。
スポーツ系の方なら、テニスのジョコビッチ、野球のイチロー、バスケットボールのマイケルジョーダン、サッカーの長谷部の影響でしょうか。
心が落ち着いた状態ならいろいろなことがスムーズにできます。集中して勉強したり、難しい仕事に取り組んだり。クリエイティブな仕事ほど瞑想を必要とするのも分かります。
スポーツでは心が落ち着いていないと、本来の実力が発揮できませんから、瞑想とは相性がいいはずです。
あるいは、誰かの影響ではなく、自分の何かを変えたいと考えた結果、瞑想を試そうとしているのかもしれませんね。
私は「業績に対する不安」の他に、「小さいことに悩みたくない」「数年前より仕事の効率が悪くなったような気がする」「読書が進まなくなった」
こうした思いが日に日に強くなってきたので、瞑想を試そうと思いました。
実は3年前に、見よう見まねで瞑想を試してみて、1週間と続かなった経験があります。
そのため、今回はまず瞑想についての基本的な知識、方法、コツを自分なりに調べ、できそうなことだけ試してみました。
その結果、これまで4か月間続いています。もう習慣になっていると言ってもいいと思いますので、ずっと続けられそうな気がします。
今は週に4-5回、調子がよければ1回に10分くらい、瞑想してます。
私の自己流の方法と効果は後ほど紹介するとして、まずは、瞑想について知っておいた方がいい基礎知識をまとめてみました。情報を仕入れておくと、自分なりにアレンジするのに役立ちますから、参考にしてください。
瞑想とは
瞑想を宗教やスピリチュアルと結びつけて、「胡散臭い」「怪しい」と感じる方は少なくないはず。瞑想している姿を家族に見られたくないという方も多いですし。
もっともな話で、瞑想は2600年前に仏陀(ブッダ)が考案し実践したのが始まりです。
仏陀はお釈迦様ですから、宗教そのものですね。
「瞑想によって悟りを開いたお釈迦様・・・・」
こんな話から始まり、「ヴィパッサナー」「サマタ」なんて単語が出てきますから、宗教色が強くなるのも当然。
それに、瞑想には「悟り」「精神統一」といったイメージがあるので、とてもとっつきにくいですよね。
しかし、瞑想を指導する方いわく、
パソコンやスマホを触ったことがない人には、とても難しくて自分には操作できないと思ってしまうが、ある程度使ったことがある人には、何でもなく感じるのと同じで、瞑想は単純で簡単なもの。
しかも続けるだけで、驚くほどの効果が得られるのです。
瞑想は修行するお坊さんや、著名人、経営者だけのものではなく、一般社会で生活する普通の人々の、現実の生活をより豊かに、幸せにするテニックです。
興味を持たれたら、「習うより慣れろ」。
いろいろなやり方の中から自分に合った方法で試されるといいでしょう。
瞑想の基礎知識
瞑想は2600年前にブッダから始まって、さまざまなバリエーションが生まれ、現代まで受け継がれてきました。
ビジネスでも注目されている「マインドフルネス」も瞑想のバリエーションの一種です。
瞑想の方法は「サマタ瞑想」と「ヴィパッサナー瞑想」の2つに大きく分けられます。
(日本ではもう少し馴染みのある名称を使えばいいのに、と思いませんか?どのような発音、イントネーションなのか、一度も聞いたことがないので、分かりませんw)
サマタ瞑想とは
世間一般的にイメージされる「瞑想」は「サマタ瞑想」です。
サマタとは落ち着くということで、精神的に落ち着くための瞑想。
日本の禅やインドのヨガもサマタ瞑想の一種です。
どちらかというと、「修行」のイメージに近くなります。
ただ、目的が心を落ち着かせることなので、念仏を唱えたり、音楽を聴いて心が落ち着くのであれば、それはサマタ瞑想を体験していることになります。
ヴィパッサナー瞑想とは
仏教的には、サマタ瞑想をマスターしたお釈迦様が、真の解脱を求めて修行を重ね、考案されたのが、ヴィパッサナー瞑想法となります。
そう聞くとよっぽど難しそうな印象ですが、こちらは「修行」ではなく、いつでも誰にでもできる瞑想法です。
ヴィパッサナーとは「よく観る」という意味です。
この瞑想法で一番大切なことは、「気づく」ということ。太ももの上に手を立てているとき「今、手を立てている」と気づく。
手を動かして、お腹に持っていったら「手はお腹にある」と気づく。あるいは手の位置を「確認する」と言ってもいいでしょう。
体の動きだけでなく、気持ちも気づくようにします。怒りがこみ上げてきたら、怒りの原因や誰が悪いとか考えず判断せず、「今、わたし、怒ってる」と確認する行為が瞑想となります。
ヴィパッサナー瞑想にはやり方は色々あるのですが、「そんなんでいいの?」って思ってしまうほど、簡単なやり方を紹介します。
私には本格的に瞑想方法を解説する知見がありませんので、ヴィパッサナー瞑想について深く知りたい方は、後で紹介する書籍をおすすめするとして、ここでは「こんな方法もあるらしい」という程度にとどめます。
歩行瞑想
「瞑想=座禅」的なイメージからは程遠い、歩きながらの瞑想です。
「しっかり立って、真っすぐ前をみて、しっかり歩く」
できない人はいないですよね?簡単です。でも、
「何も判断せず、歩くことに集中する」
何も考えないことが瞑想で一番難しいのに、「何も判断しない」ってサラリと言われても無理です。
「そんな時は、今の自分の動作を頭の中で言葉にしてみる」
「左足、上げます、運びます、降ろします、右足、上げます、運びます、降ろします」と頭の中で繰り返します。
確かにこれならできそうですが、問題はこれをどこでやるか?ですね。
なかなか人に見られたくありません・・・
指動瞑想
これなら電車の中でもできます。
座って親指と人差し指を軽くこすり合わせ、その指の動き、こする感覚を自然にとらえます。「指が当たっている」「こすっている」と、とらえるだけで、立派な瞑想になります。
呼吸瞑想
座っても横になってもいいそうです。
腹式呼吸など、呼吸をコントロールする方法もありますが、できなければとりあえず、「鼻から吸って口からゆっくり吐く」呼吸でも構いません。
息が出入りする経過を観察します。「息が出ていく」「息が入ってくる」と気づきます。大事なのはこの「気づく」ということ。気づきをもって一呼吸、一呼吸をあるがままに観察してください。
このように、誰にでも簡単に実践可能な瞑想。どのような効果があるのでしょうか? 瞑想の効果を思いつくだけ書き出してみました。
- 自己嫌悪感がなくなる
- 怒らなくなる
- 落ち込まない
- 嫉妬しなくなる
- 無力感から脱する
- 自分を責めなくなる
- 過去、未来に振り回されない
- 動じない心が身に付く
- 心に青空が広がる
- 心と体がスッキリする
- 小さなことに囚われない
- 心が晴れる
- 心が大きくなる
- 肝が据わる
- クヨクヨ、イライラが消える
- 平常心でいられる
- 思いやりを持てる
- 感情を整理できる
- ストレス、不安、迷いが減る
- 心が整う
- 直感力が養われる
- 決断力をつく
- 自己肯定ができる
- スランプから抜け出せる
- 行き詰まりを解消できる
- ポジティブになれる
- 幸せを感じる
- ぐっすり眠れる
- 豊かな人間関係を築けるようになる
- 姿勢がキレイになる
- 人生の流れを変える
いいことばかりですね。
瞑想によって全ての人にこうした変化があるわけでなないでしょうが、何となくわかるような気がします。少なくとも瞑想を始めて1週間くらいで、こういう方向に向かっているだろうな・・・くらいには実感できます。
しかし、
「仕事のパフォーマンスが2倍〜5倍アップした!」とか、「仕事の受注が200%アップ!」 「業務の効率が上がって残業がなくなったのに収入が上がった」なんていうのは、ちょっと信用できません。
肉体的な効果には疑問
さらに、肉体的にもいい効果があるとされてますが、科学的に根拠があるのかどうか、ちょっと分かりませんね。まあ、健康になればラッキーくらいの気持ちで期待しましょう。
- アンチエイジング効果
- 免疫力の向上
- 治癒 能力の向上
- 血糖値の安定
- 血圧の低下
- コレステロールの低下
- 動脈硬化の減少
- 心理的ストレスの解消
- 疲労解消効果
- 深い休息効果
- 睡眠 時間の短縮
- 不眠症の改善
- 過食の抑制
- 喫煙の抑制
- 飲酒の抑制
瞑想入門 マインドフルネスに生きるための7つの秘訣 柳田千恵
ちなみに私は血圧が高めなのですが、瞑想を始めてから変化ありません。お酒の量も減りません・・・
瞑想で最も大切なこと
瞑想する上で最も大切なことは「続けられるかどうか」です。その他、初心者が気にしてしまう、座り方、呼吸の仕方は二の次になります。
瞑想は筋トレと違って肉体的に辛いわけではありません。ジョギングと違って外で雨に濡れたり、暑さ寒さに耐える必要もありません。時間も1日10分でもいいのに、なぜ続かないのでしょうか?
これは全くの私見でしかありませんが、「雑念・妄想」と上手く付き合えないと、続かないだろうなと思います。
雑念だらけでもいいので、まずは3週間を目標に続けてみましょう。
私の瞑想法
私は48歳の男性、社員15名の小さな会社の経営者です。
20代の頃は難しい哲学の本をよく読みました。本のタイトル以外、何も覚えておりませんが・・・。禅にも興味があって「正法眼蔵」という何が書いてあるかさっぱりわからなかった高価な本が本棚でほこりをかぶってます。
仕事のストレスはそれほど大きくありません。幸いなことに、今はまだ「資金繰り」に奔走しなくて済んでいます。
それでも、会社の業績、日々の売上げ、昨対比が気になります。会社の将来や、年齢とともに自分の能力が落ちているのではないか、など。とても不安を感じることがあります。
そうした漠然とした不安を和らげることができれば、と期待して瞑想を始めました。 数年前に一回失敗しましたが、今回はこれまで4か月続けて効果があった方法を紹介します。
と言っても、何も特別なことはありません。「ただ姿勢を正して座る」だけです。
まず、数年前に失敗したのは「マントラ」を唱えるという瞑想でした。短い言葉を繰り返し唱え、雑念が入り込むのを防ぐという方法です。
で、その時参考にした本には「ソーハム」「オーム」を唱えると書いてありました。ヨガでは結構取り入れられているらしいのですが、これを自分の部屋で一人でやってみると、とても気恥ずかしい。
奥さんや、子供に見られたらどうしよう?と気になって瞑想どころではありませんでした。
そのため、今回は色々な方法があることを調べ、自分にできそうなことだけにしました。
まず、床の上に胡坐(あぐら)で座ります。本当は座禅の結跏趺坐(けっかふざ)や半跏趺坐(はんかふざ)がいいのでしょうか、足が痛くてそっちに注意がいってしまうため、胡坐です。
手はひざの上に置き、手のひらを上に向けます。別に上に向ける必要はありませんが、この方がなんとなく、瞑想っぽくないですか?
基本的には朝の時間のルーティンに組み込んで、10分程度座ります。できない日があっても気にしません。
本来は腹式呼吸がいいのですが、私の場合、呼吸することに意識が持っていかれるので、普段の呼吸と同じ呼吸で行います。安定した呼吸であれば特に問題ありません。
最初の2週間くらいは、10分でも苦痛に感じました。10分だと思って目を開けたら、4分しか経ってなかったり。2分で挫折したり。
続かない人におすすめ
私と同じように、瞑想が習慣になるまでには、10分でも苦痛という方も多いはず。「1分間瞑想」という本もあるくらいなので、時間を短くしてもいいのですが、それだと達成感がありません。(できないくせに、達成感を求める方がおかしいのですが・・・)
そこで、10分が苦痛という方には、「瞑想の姿勢でテレビを見る」方法をおすすめします。
番組はお笑いでもニュースでも何でもいいです。
私はサッカーをよく見るのでその時間を利用することが多いです。
まず10分間、姿勢を正して座ってみてください。姿勢を正すことが大事です。
背筋を伸ばした姿勢を保つために、座布団を折り曲げて敷いたり、座禅用の座布団を用意してもいいかもしれません。私のイチオシはZenフォームです。
その際、胡坐の状態で座り、手を前で軽く結んで、左右の親指を軽くこすり合わせ、その感覚を意識してください。先ほどの指動瞑想のアレンジです。これでテレビに集中しすぎないようになります。指だけに集中する必要もありません。
すると何となく時間が経って、気づけば20分くらい同じ姿勢を保っていることも珍しくありません。
全くの邪道なので、「それじゃ瞑想の効果なんて得られない」とお叱りを受けるかもしれませんが、初心者にはとてもいい方法だと思います。
瞑想で一番大切なことは、続けることです。
できない時に、「やらないよりいいだろ」くらいの気持ちでお試しください。
私が瞑想で得た効果
ではどのような効果があったかというと、「何となくいい方向に向かっている」という感覚は確実にあります。頭の中の天気はいつも晴れです。
しかしはっきり「集中力がアップした」とか「心が大きくなった」とか「頭が冴えてる」とかは断言できません。誰もそのように言ってくれないので。
おそらく、他人から見て目に見える大きな変化はないのだと思います。
繰り返しますが、「何となくいい感じ」で「何となく気分がスッキリ」してますので、私にとっては十分な効果です。
瞑想のデメリット
最後に瞑想のデメリットを考えてみました。あるとすれば、スピリチュアルな方に行きすぎて、無料のセミナーに参加して、その流れで高額な水晶のような物を購入してしまうことでしょうか。
もう一つのデメリットは瞑想に期待しすぎることです。
どんな悩みでも解決できる、ネガティブな自分が急にポジティブになるといった期待が裏切られると、「やっぱり自分はダメなんだ」と逆効果になりかねません。
ですので、軽い気持ちで「テレビを見る時は姿勢を正す」くらいから始めるといいでしょう。
まとめ
取るに足らないことに悩んだり、自分に自信が持てない、自己肯定できない時は、背筋を伸ばして10分座ってみましょう!
参考書籍