肩こりの原因と自分で治す簡単ストレッチのやり方
ストレッチの後は肩から背中全体がとろけるような感覚
肩こりでお悩みならまずは簡単にできるストレッチから
肩が凝って頭も重い。
ひどい肩こりになると、肩が痛い、頭が思いなどの症状以外にも手のしびれなども出てくる人がいます。
そんな風になる前に、自分で肩こりをほぐすことが出来たらいいと思いませんか?
日頃のちょっとした工夫で、肩こりは解消できるんです。簡単なストレッチをしたり、生活習慣を見直して肩こりをほぐしていきましょう!
今回は、辛い肩こりを自分で治すことが出来る方法についてご紹介します。
どうして肩がこるの?肩こりの原因とは
1日中パソコンに向かっている人など、デスクワーク中心の人は肩が凝りやすいのではないでしょうか。
一方で、同じ仕事をしていても、それほど肩が凝らない人もいます。その違いはどこから来るのか、肩こりの原因から考えてみたいと思います。
1日中同じ姿勢でいることが多い
簡単にいってしまうと運動不足です。
1日中パソコンに向かっているとか、座ったままで動かないことが多いとか、「動かなすぎ」が肩こりの原因になります。
動かないこと=疲れないことではなくて、筋肉の緊張状態が続くため、血行も悪くなって肩が凝ってしまうのです。
特にデスクワークをしていて1日中全く動かないなんて人は、腕を前に出した姿勢で前かがみになっていませんか?
こんな姿勢を1日続けていたら、肩も凝り固まってしまいます。
姿勢が悪い
デスクワーク中心の人は、ついつい下を向いて首を突き出すような格好になっていないでしょうか。
または、スマホを見る時。画面を見ながら同じく首を突き出しているのではないかと思います。
人の背骨は横から見た時に自然なS字カーブを描いていることが理想です。頭はとても重いので、それを細い首で支えるためには重さを分散させる必要があります。
そのために背骨はS字になっているんです。
ところが前かがみや猫背など姿勢が悪い状態がつつくと、首だけでなく、肩から背中にかけての筋肉に不自然な力がかかるためにS字カーブが失われてしまいます。
そうすると、首だけでは重い頭を支えきれないので、首から背中にかけての筋肉に余計な負荷がかかり、筋肉が緊張してしまうために肩まで凝ってしまうのです。
血行が悪い、冷え性
冷え性というと女性に起こりがちな症状だというイメージがありますが、今はどこへ行っても1年中エアコンが効いていますね。真冬以外は冷房が入っている、というところも多いのではないでしょうか。
会社でも外に出ることなく1日中室内にいると、性別は関係なく身体が冷えてきてしまいます。
身体が冷えているということは血行が悪くなっているということです。血行が悪いと筋肉が緊張しやすくなり、肩こりの原因になるのです。
特に寒い季節は前かがみになって縮こまりがちですね。身体に力も入っているので、血行が悪くなっているところに姿勢の悪さが加わって、余計に肩こりが起こりやすいです。
眼精疲労から来る肩こり
肩こりが目の疲れから来ていることもあります。
眼精疲労はまず目の症状から出てきます。
- 目が乾く
- 涙が出る
- 目がしょぼしょぼする
など、長時間パソコンを見ているとこのような症状が起こりませんか?
目の疲れだけならまだいいのですが、それでものが見えにくくなると、目を凝らしたり首が前に出たりして、その姿勢から肩こりにつながってしまうのです。
反り腰
反り腰とはその名の通り、腰が反ってしまっている状態のことです。
腹筋と背筋のバランスが悪かったり、運動不足で腸腰筋というインナーマッスルが硬くなってしまっていたりすると、腰が反ってしまうのです。腸腰筋は加齢によっても衰えてきます。
反り腰かどうかは、仰向けに寝てみればわかります。腰と床の間に隙間がある人は腰が反っています。
腰が反っていると、同時にお腹がぽっこりしている人が多く、骨盤が前傾して姿勢が悪くなってしまいます。
S時カーブも不自然になり、背中から肩にかけて余計な負担がかかるために肩こりになってしまうのです。
股関節が硬い
仰向けに寝て、右足を左の膝上に乗せ、右ひざを外側に倒してみましょう。水平になるくらい、しっかり倒れるでしょうか(反対側もやってみてください)。
股関節が硬くなっているのも、骨盤の傾きと関係があります。股関節が硬いと骨盤が歪んでいることが多いのです。
また、インナーマッスルが衰えていることも多く、下半身に余計な負担がかかっています。
無意識のうちに上半身でバランスを取ろうとするために、肩や背中が緊張し、それが肩こりにつながるのです。
ストレスによる緊張
肩こりはストレスが原因でも起こります。
人はストレスを感じると、無意識のうちに身体に力が入ります。特にストレスを感じやすい人は、いつも身体が緊張しているような状態なので、肩が凝りやすいのです。
ちょっとしたことでもストレスを感じやすい人は要注意です。
高血圧が原因になることも
血行が悪い=低血圧で肩こり、という人も多いですが、実は高血圧も肩こりの原因になるのです。
血圧が高いということは血管が狭くなっていて血流が悪い状態。血行不良という点では、冷え性は低血圧と同じで、筋肉が凝りやすいのです。
高血圧は食事だけが原因ではなく、ストレスによっても起こります。
もし他に思い当たる原因もなく、急に肩こりがひどくなったような場合は血圧を測定してみるといいかもしれません。
肩こりをほぐして楽になる!自分で出来る肩こりを治す方法
肩こりには様々な原因がありました。
ですから、辛い肩こりを楽にするには、肩の周りを揉むだけではダメなのです。揉んでいる時には少し気持ちがいいかもしれませんが、しばらくするとまたもとに戻りますよね。
例えばストレスが原因なら、ストレスを解消しないといくらマッサージしても一時しのぎになってしまいます。
また、筋肉はあちこちつながっています。肩だけでなく、頭から背中、胸や腰など全体的にほぐしていくことで、体全体が楽になっていきます。
仕事の合間に出来る体操もあるので、是非試してみてください!
ストレスを解消する方法を考える
ストレスを全く感じないで生きていくことは出来ません。ですからストレスを感じやすい人は、ためることなく解消する方法を考えましょう。
いつでもどこでも出来るのが「深呼吸」です。
緊張している時やストレスを感じている時は自律神経の交感神経が優位になっている状態ですが、深呼吸をすることで副交感神経が優位になります。
特に「息を吐く」ということに集中してみてください。いきなりたくさん吸うのではなく、吐くのが最初です。
息を吐ききってからゆっくり吸う、これを何度か繰り返すだけでも気持ちがリラックスしてきます。
姿勢を良くする
スマホを見ているときなど、前かがみにならないことを心がけてください。面倒ですが、スマホは目線の高さまで持ち上げて見るようにします。
それだけでも首が前に出ることを防げます。
常に胸を張って背筋を伸ばすこと、お腹に力を入れて真っ直ぐ前を向くことを心がけてみてください。
特に座っている時には姿勢に注意しましょう。背もたれに寄りかからず、お腹を引っ込めて骨盤を立てて座ります。
パソコン仕事をする時は、モニターが目線の少し下に来るくらいに机と椅子の高さを調節します。脚は床にしっかりついて膝の角度は90度になるように、テーブルに置いた肘も90度になるようにします。
疲れない自然な座り方でデスクワークをすることで、だいぶ疲れにくくなります。
姿勢が悪かった人は慣れるまで疲れるかもしれませんが、正しい姿勢を続けると身体は楽になるんです。肩だけでなく背中や腰も凝りづらくなります。
姿勢を良くするにはZenフォームがおすすめ。背筋と一緒に気分もスッキリ
こまめに動く
デスクワークで1日座りっ放しの人は、意識して動く回数を増やしましょう。
1時間に1回は立って歩く、ということを心がけてみてください。ついでに肩や首を回して上半身の緊張もほぐしましょう。
ちょっとした動きでもこまめにすることで血行も良くなって、肩こりの解消・予防につながります。
目を疲れさせない工夫をする
パソコンやスマホを見ている時間が長い人は、目の疲れをためないように気をつけましょう。
こちらも1時間に1回くらいは画面から目を離し、遠くを見るようにします。
ついでに、目の疲れを取るツボを押してみましょう。
・承泣(しょうきゅう)
黒目の真下、ちょうど骨とぶつかる当たりにあるツボです。
・攅竹(さんちく)
眉頭の下、目のくぼみにあるツボです。
・睛明(せいめい)
目頭の横、鼻の付け根にあるツボです。
この3つのツボを指の先で押してみてください。血行が良くなって目の疲れがとれます。
湯船に入るかシャワーで温冷浴
血行を良くして筋肉のこりをほぐすためには、シャワーだけで済ませないで湯船に入って身体をしっかり温めましょう。
湯船に入る時間がない、という方は熱いシャワーと冷たいシャワーを交互にかける方法もおすすめです。
42度くらいのシャワーを1~2分肩からかけて、次に15~25度くらいの冷たいシャワーをかけます。
これを数回繰り返し、最後は冷たい方で締めるのがポイントです。
温と冷の温度差は30度くらいが理想といわれていますが、最初は冷たくて辛いと思います。30度くらいから始めて、徐々に温度を下げていくといいでしょう。
適度な運動をする
肩こりの解消にはやっぱり適度な運動は欠かせません。肩こりを解消するにはハードな運動は必要なく、全身の血行が良くなるような運動で十分です。
運動が苦手な人は、散歩だけでも良いのです。もしくは、寝る前の軽いストレッチもおすすめです。軽い運動で良いので、筋肉が凝り固まらないように毎日続けることが大事です。
肩こりに効果的なストレッチ8つ
肩と上背部のストレッチ
- 伸ばす方の腕を体の前でクロスさせ、反対の腕でクロスさせた腕を体に引き付けます
肩と上腕のストレッチ
- 伸ばす方の腕を頭の後ろへ回します
- 反対の手で肘をつかみ、下へ引っ張ります
前腕のストレッチ(1)
- 伸ばす方の腕を体の前に伸ばします
- 反対の手で手のひらをつかみ、手前に引っ張ります
前腕のストレッチ(2)
- 手の指先を足に向けて手をついて、四つん這いの姿勢になり、身体を後ろに引く
肩周辺のストレッチ
- 四つん這いの姿勢から胸が床につくように、腕を伸ばします
首と肩周辺のストレッチ
- 体の後ろで手首を握って引っ張り、同時に首を同じ方向へ傾けます
首周辺のストレッチ
- 手で頭を押さえて、横に倒します
首と上背部周辺のストレッチ
- 頭の後ろで手を組み、両手で頭を押し、頭を前に倒します
肩甲骨をほぐすストレッチ
タオルを使ったストレッチでも肩甲骨をほぐすことは出来るのですが、もっと楽にストレッチがしたい!という方におすすめしたいのが、「肩甲骨ストレッチャー」を使ったストレッチです。
1日たったの2分で筋肉がほぐれてくるのを実感できるでしょう。
このストレッチャーを使うと、肩甲骨を寄せるだけでなく、自然に肩周りの筋肉を大きく動かすことが出来るので、運動が苦手な人にもおすすめです。
使い方は簡単。自分の背よりも高い位置にストレッチャーの端を挟むだけ。後は左右のグリップを掴んで上げ下げするだけで自然に肩が動かせます。
背中のこりをほぐす
肩が凝っている人はたいてい背中も凝っていますね。ガチガチになっている人も少なくないと思います。
そんな方には、乗って寝るだけなのに背中全体がほぐせてしまう「フォームローラー」がおすすめです。
円柱状のポールに仰向けに寝るだけ。肩甲骨や胸が自然と開きます。
寝ながら腕を動かすなどの動きも取り入れれば効果もアップ。筋肉がほぐれているなということをより実感できるでしょう。
肩甲骨周りが凝り固まって埋もれてしまっている人は、このローラーに寝るだけでも楽になるでしょう。